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カラスに狙われたとび by ラピトーン
2001年春/とび5歳前くらいのときだったと思う。
ボクは、東京都三鷹市に住んでいた。

このマンションは50平米以上あり、ベランダも広く、
生活空間としては、快適だった。
ただ都心から少し距離があるので通勤は
地下鉄東西線、JR中央線のどちらかを使わないといけない。

スタジオジブリも近くにあり、
ジブリ美術館行きのネコバスが南口に停車してあった。
映画「となりのトトロ」の原風景を思わせる巨木が林立する
公園もあり、とにかく自然がここかしこに残っていた。

駅前のスーパーで、買い物かごのついたママチャリを
安く売っていた。
それを手に入れたボクは、いつも乗り回して移動していた。

ある日、自宅に帰る途中、道ばたで数人の女性達が
たむろして、わいわい話し合っているのを目撃した。
『なんだろう・・・』
地面に何か黒い物が落ちている。
だれか、ゴミの不法投棄でもやったのだろうか。
興味を持ったボクは、自転車に乗ったまま、その現場に行ってみた。
着いたとき、先ほど集まった3人はそれぞれ、解散していた。

黒い物はまだ、現場に落ちていた。
ハシブトガラスの雛だった。
巣立ち前と思われる。
もう、かなり大きくなった、羽も生えてきた雛である。
すでにカラスらしい鳴き声も発していた。
アア。アア。アア。
羽をばたつかせていた。
でも、飛べるようになるにはあと数週間はかかりそうであった。

『ははあ、巣から落ちてしまったんだな・・・』
ボクは上を見上げた。
垣根の向こうに私設の庭があり、数十mの高さの巨木が数本、
枝を伸ばし、天を覆っていた。
あのどこかに巣があるのだろう。

落ちてきた巣が見つかれば、そこに雛を返すこともできただろう。
しかし、上を見上げても、枝葉が生い茂っているだけで、
何も見つからない。
きっとかなり高いところから、木の枝をクッションにして、
地上まで落下してきたのだろう。

こういった場合、保健所に通報するのが得策である。
実は、カラスなどの野生動物は、都の条例によって保護されている。
勝手に捕獲したり、傷つけたりしたら、罰金を取られるのである。

でも、雛が落ちているのは、車道の端だ。
数十cm移動したら、ぐしゃっとカラス煎餅になってしまうだろう。
ボクは、垣根の向こうに雛を移動させようと思った。
持ち上げると、かなり重い。

成鳥の体重は、オス570g~830g、メス630g~740g。
だがこの雛は1kgくらいありそうだった。
そいつをもちあげて、灌木の向こうに移動させようとした瞬間。
道の反対側に、親鳥が飛んできて、
「カア!カア!カア!カア!」
と、警戒音を発し始めた。
うちの子供にさわるな!!あっちに行け!
そういうことだった。

ボクが、気にせず、垣根の隙間に押し込もうとした瞬間、
後頭部にゴンッ!
体当たりしてきた。
かなりの衝撃だった。
そして、連続攻撃が始まった。
体長は 56cm、巨大なくちばしを持つハシブトガラスに
狙われたら、たまったものではない。

ボクは、雛を垣根越しに投げ捨てると、自転車にまたがり、
一目散ににげだした。
カラスの攻撃はその後も執拗に続いた。
何しろ、自転車で、全力走行したところで、空中を滑空
してくるカラスのスピードのほうが上だ。
後頭部を3回ほどやられた、

その後、地元の三鷹市ではボクはカラスの社会で指名手配の
お尋ね者になり、マンションの外に出ると、
威嚇攻撃を受けるようになった。
だから、帽子を目深に被るとか、日傘を差すとか、
服装を変えるとか、鳥の目の利かない、
深夜に外出するとか、いろんな対策をとった。
かようにカラスの、執念深さはおそろしい。

hitchcock_toriry
こちらは ヒッチコックの「鳥」

そして、連中はついにボクのマンションをかぎつけ、
中庭にまでやってくるようになったのだ。
「カア、カア、カア」という不気味な声が聞こえた。
見るとベランダの手すりに奴が止まっているではないか。

同時に、ベランダに置いたケージの中のとびが、
バンバンと足ダンを始めた。
警戒しているのだ。
『これはやばい・・・』

ハシブトガラスの食性は雑食で、主に地上に降りて
歩きながら、虫や木の実、動物の死骸など、
あらゆるものを食べる。
また小鳥やネズミなどの生きた小動物を襲うこともある。
鋭い嘴は、突付くだけでなく咬む力にも優れており、
肉なども引きちぎって食べることができる。
生態が類似するハシボソガラスよりも肉食性が強い。

とびは、そのころ体重3kg。
脂ののった、美味しそうな腹をしていた。
ボクはすぐにケージを室内に移動させ、
カラスの脅威からとびを守った。
とびはなおも、不機嫌に足ダンをしていたので、
ケージから出してしばらく、室内で遊ばせた。

とびは今でも、カラスに限らず鳥の声には敏感で、
庭で遊んでいても、小鳥のチッチッという声で固まってしまう。
耳をぴんと立て、体を硬直させ、鳥警戒警報発令中の様相である。
あの時のことがトラウマになっているのかもしれない。

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テーマ : ひとりごと
ジャンル : 日記

プロフィール

とらっぴぃ~

Author:とらっぴぃ~
とび (♂うさぎ・享年11歳)
らら (♀うさぎ・享年6歳)
ぴこ (♀うさぎ・享年6歳)

とび、らら、ぴこの名前を取って「とらっぴぃ~」ということになりました。
Macで在宅ワークしてます。
(♀・?歳)

2007年夏より、
ミミ (♀うさぎ・享年6歳)
2010年春より、
大河 (♂猫・Mix・6歳)
2011年春より、
アンジュ (♀猫・Ragdoll・5歳)
が加わりました。

度々登場するラピトーンは管理人の弟(東京在住・イラストレーター)で、とび、らら、ぴこ、ミミのほんとの飼い主です。

別館はこちら
07.11/5以降のうさぎ飼育日誌は ZZ BUDDY へどうぞ。
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